NO.55 平成17年6月4日号 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 〃       ◇ 農 村 ノ ス ス メ ◇        〃 〃                〜電気農場の日常より 〃 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃  どーも、ご機嫌いかが?よーすけどんです。生まれも育ちも山 形県新庄市。生粋の農村生活者であるワタクシが、農家の日常、 悪戦苦闘の有機農業の実態、その他農村生活の真実をリアルにお 伝えしていきます。            *  *  *  嵐のように忙しい5月が過ぎ、6月になって穏やかの日々が続い ています。でもなんかヘン。  この辺の風はほとんど西風。でもここんところ東風や南風ばっか り吹いています。今年の天候は大丈夫かな?    ※もくじ※ 【1】農村生活 新庄編・・・山菜! 【2】電気農場のお仕事帳・・育苗〜田植え 【3】有機な日々・・・・・・言葉の印象1 【4】直売所のひとこと・・・言葉の印象2 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【1】農村生活 新庄編・・・山菜!  春の話題といえばこれに尽きます。ほんっと山菜がうまい。  タラノメ、ウルイ、コゴミ、アイコ、シドケ、ウド。毎日毎日山 菜三昧。  とはいえ、山歩きや山菜採りはまったくしないワタクシ。タラの 芽やウドくらいなら分かりますが、アイコ、シドケ辺りになると茹 でられて食卓に上ったやつしか分からない。というか上ったやつも 「これなに?」と聞かないとよく分からない。田舎に住んでいなが ら恥ずかしいかぎり。知らなくても毎日食えるんだからほんとにあ りがたいです。持ってきてくれる皆さんアリガトウ。  ところで、数ある山菜の中でも一番好きななのは、なんといって もコシアブラ。コシアブラの木の新芽です。この香りがたまらない。 一口口に入れただけで、鼻の奥まで届く強い香りですが、これが何 とも気品のある香りなんです。天ぷらやお浸しでいただきます。  5月の山菜ってのは生命力にあふれた味がしますね。すべての成 長の元がつまっているって感じで、「一年乗り切るぞ」ってエネル ギーがつまっている感じです。秋の成熟した食べ物とはまた違った 美味しさです。  6月になると木の芽は終わって、ワラビとかミズとか土から生え てくるものが主流になります。これはまた5月の若々しさとはちょ っと違った味わいでいいものです。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【2】電気農場のお仕事帳・・育苗〜田植え  今年は大雪だったせいか、井戸の水が汲んでも汲んでもあふれて くる。家の田んぼはほとんどが地下水のポンプアップ。もともと水 の乏しかった土地だけに、毎年代かき時期には地下水が足りなくて 苦労する。  それが今年はゼンゼン苦労なし。面白いように仕事が次々はかど る。  田んぼでは苦労しなかったのですが、苗にちょっと苦労しました。  なにせ最低気温が5℃とか6℃って日が続いたので、いつもの年 より生育が後れ気味、さらには後半、低温の影響による障害なんか も出てきて、田植えまで気が気じゃあありませんでした。  毎年いろんな事がありますが、ともかく今年も無事米づくりのス タートを切ることが出来ました。  と、感慨に浸っているヒマもなく、アイガモの準備やら畑の種ま きやらに追われる毎日です。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【3】有機な日々・・・・・・言葉の印象1  今年の5月はとにかく気温が低かった。天気は割といい方で、雨 の日が少なかったにもかかわらず、連日最低気温が5℃とか6℃。 家では苗を水の中で育てる「プール育苗」というのをやっています。 成長点が水の中で保温されるので生育がよい。霜にあたっても平気。 苗に水を張ったらビニールハウスのビニールは剥いでしまう。とい うやり方です。  普通の年ならこれで上手くいくのですが、さすがに今年はかなり 生育が後れてしまいました。家だけじゃなく地域みんなそんな感じ でした。  「保温されるから大丈夫」、「なるべく低温で育てる」と書かれ てあっても、プール育苗のマニュアルはもっと穏やかな気候の土地 を前提に書かれてあるので、こんな状況は想定していないような感 じです。  本当ならば保温をしなければならなかったのかもしれませんが、 「冷気に当てて苗を強くする」といった有機栽培の鉄則みたいな言 葉に引きずられてしまった感があります。  言葉の印象ってのはやっかいなものです。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【4】直売所のひとこと・・・言葉の印象2  先日、連休で家に帰ってきていた弟がスーパーからふりかけを買 ってきました。某大手スーパーのブランドのふりかけで、袋の表に は「化学調味料不使用」と大きく書かれていました。その他○○配 合とか、××添加とか、体に良さそうなことがいくつか書いてあり ます。  なるほど、さすが大手ともなると、こういった健康面についても 関心を向けているんだなと、感心してふと裏の原材料表示面を見る と「遺伝子組み換え不分別(遺伝子組み換え大豆が含まれいる可能 性があります)」の表示!ひえ〜、化学調味料どころじゃないって ーの。  食品として認可されているのだから文句を言う筋合いでもないの でしょうが、健康に良さそうなことを謳っている食品に何気なく使 われていたことにビックリです。  こうやって知らぬ間に普通のものとして食卓に入っていくんでし ょうね。  表に書かれてある言葉の印象、そして裏に何気なく書いてある表 示の印象。ほんとに気づかない間にこういったものが、いろんなと ころでどんどん侵食してきているようで怖いです。            *  *  *  今回は、前回の「地域性」の話から繋がって言葉の印象、イメー ジが持つ力って話になったけれども、なんかこういうのやテレビの CMによるイメージ操作を見ていると、広告代理店とかって、思っ ている以上に大きな力を秘めているんでしょうね。  大きな力で発せられる言葉の印象に飲み込まれないようにするに はどうする?                       〜よーすけどん               http://www5.tok2.com/home/yo2/ このメルマガの登録・解除はこちらから。 http://www5.tok2.com/home/yo2/mailm.htm